<Header>
<Author: 白居易>
<Title: 念金鑾子>
<Format: 五言排律>
<Year: 1964>
<BookName: 漢詩大系  白樂天>
<Translator: 田中克己>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 金鑾子を念ふ>
<BookPage: 194-195>
<UsedPage: 2>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
衰病四十身，
 嬌癡三歲女。
 非男猶勝無，
 慰情時一撫。
 一朝舍我去，
 魂影無處所。
 況念夭劄時，
 嘔啞初學語。
 始知骨肉愛，
 乃是憂悲聚。
 唯思未有前，
 以理遣傷苦。
 忘懷日已久，
 三度移寒暑。
 今日一傷心，
 因逢舊乳母。
<End Poem>
<Translation>
衰え病んだ四十歳の身に、かあいい三つになる女の子があった。男ではないがないよりもましと、慰めにときどきはなでてやった。ある日わたしを捨てて去り、魂もからだもいどころがなくなった。まして死ぬころになって、片ことがいえるようになったのを思いだすとたまらない。始めてわかったことは骨肉の愛情とは、かなしみのかたまりだということだ。子どものなかった時のことばかり思って、理窟で苦しみをおっぱらう。 忘れて久しくなり、三年になった。今日また心をいたましたのは、むかしの乳母に会ったからだ。
<End Translation>
<Formatted Translation>
衰え病んだ四十歳の身に、かあいい三つになる女の子があった。
男ではないがないよりもましと、慰めにときどきはなでてやった。
ある日わたしを捨てて去り、魂もからだもいどころがなくなった。
まして死ぬころになって、片ことがいえるようになったのを思いだすとたまらない。
始めてわかったことは骨肉の愛情とは、かなしみのかたまりだということだ。
子どものなかった時のことばかり思って、理窟で苦しみをおっぱらう。 
忘れて久しくなり、三年になった。
今日また心をいたましたのは、むかしの乳母に会ったからだ。
<End Formatted Translation>